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自慢じゃないがワタシは、今まで正月に田舎へ帰らなかった試しが一度たりとも、ない。
「普通は誰でも帰るものだ!」と、どういうわけか頭から決めてかかって疑わなかったようで、毎年律儀に餅をつき、朝もはよから初日の出を見てきた。
が、よくよく考えてみれば、ワタシ以外の姉たちは海外旅行に行くだの何だので帰っていない年もあるじゃないか。
最近ではその傾向が顕著になり、正月だというのに家族が揃わない。
まあ、それぞれ大人になって家庭を持っているのだから、当たり前なのだが。
姉たちがいないと何が困るって、ヒマなのである。
ヒマを持て余して食っちゃ寝、食っちゃ寝で太る一方なのである。
あれですよ。
正月といえば、家族みんなで“大ゲーム大会”を行うものと、相場が決まっているではないか!(ですよね皆さん?)
花札に百人一首、カブに麻雀に人生ゲーム…。
なのに、メンツが揃わない。
だからとってもヒマなのだ。
この場合、「家族で」ということが非常に大切である。
なぜならば!
友人や親戚相手だと
「勝つまで続ける」
とか、
「負けて大いにキレる」
とか、さすがにそんな子どものような真似はできないからだ。
そう、“大ゲーム大会”の醍醐味は、「いかに敵愾心をむき出しにして闘うか」という点にある。
もちろんそんな真の闘士は、家族の中でも末っ子のワタシだけだったという記憶もまた、あるのだが。
最近では、やっと人が集まったと思って声をかけても、ノッてこなかったりする。
まったく、哀しいことである。
衰退する一方の“大ゲーム大会”…そんな諦観ただようワタシの前に、今年、キラ星のごとく颯爽と現れた少年がいる。
6つになったばかりの甥っ子である!
彼は外国暮らしなのだが、なんと花札と、そして百人一首の札を使って行う「坊主めくり」を知っているというのだ。
この「坊主めくり」、我が家では独特のローカルルールを採用している。
全国共通と思われる基本ルールは、
①男性札が出たらそのまま手札にする
②坊主札が出たら手札を場に返上する
③姫札が出たら場に出ている札を全て手札にできる
というものだが、地方により扱いが異なることが多いのが「天皇札」だ。
カラフルな台座にお座りあそばしている天皇さん、ワタシたちはこの札が出たらどうするかというと、お互いの手札を「奪い合う」のである。
これが、非常にスリリングで楽しい!
めくった札が天皇札だと分かった瞬間、自分の手札を片手で守り、すかさずもう片手で敵の札をさらいにかかる。
判断力と瞬発力が必要とされる高度な技である。
更に興奮をかきたてるのが「おてつき」ルールだ。
間違って誰かの手札を奪ったり、自分の手札を守ったりすると、全ての手札を返上しなければならない。
当然の流れとして、あたかも天皇札をめくったかのように振舞う技巧派も登場する。
巧妙な演技のかけ合いとなる訳である。
そのため、全員が目を皿のようにして、めくる瞬間の山を注視する。
天皇札の中には、なぜか台座の半分が簾らしきもので隠されて見えづらい絵もあるので気を許せない。
そこには、普通の坊主めくりにはない緊張感がヒシヒシと漂っている。
どうやら甥っ子もこのゲームがお気に入りのようで、日本のお友達にもしきりに説明しながら勧めてまわり、用意周到にも持ち歩いていた百人一首で対戦が叶えられ、大いに喜んでいた。
彼らの対戦を見ていて面白かったのが、昔のワタシたちの反応がそっくりそのまま、母から子へと伝えられていたことだ。
その代表は「蝉丸」。
坊主の中でも異例のその容貌、その名前、そして覚えやすい歌(「これやこの…」)により、めくって出ればいつも大騒ぎの大興奮だった彼なのだが、やはり甥っ子も登場するたびに「あっ、セミマルだぁ~いやぁねぇ」と、半分喜んでいる。
そして「うなじ」。
坊主の中に数枚、後ろを向いて生っちろいうなじをさらしている輩がいるのだが、これは非常に蔑まれており、めくってしまった者は「うなじ坊主~」とバカにされるのである。
やはり、同じ反応を示す甥っ子。
試しに、甥っ子とその男友達に姉2と混じって対戦してみた。
姉2は天皇札での奪い合いが昔から得意であったが、その腕は今も衰えていない!
子ども達をよそに、姉妹の戦いの火花が散る。
父親も参加したが、めくる時にいつもズルをする。
ズルなのか不器用なのか判然としないが、めくったカードが他のメンツに全然見えないのだ!
お決まりのように「もう~、ちゃんとめくってよ!」と(主にワタシの)怒声が飛ぶ。
全員に等しく見えるよう、すばやくクルリと山の上で札を返すのが、正しい闘士の姿である。
姉1は長女だからなのか、年々、ゲームに熱くない人になってしまったのだが、この時は珍しく参加。しかしブランクが大きすぎたのか非常に動きが鈍くなっている。
すかさず手札を奪いつくし、更には天皇札をめくったフリをして騙し討ち、見事におてつきをする姉1!爽快すぎる闘いにすっかり夢中になったワタシは、相手にならない子ども達を完全に無視。
気づけば、甥っ子と友達が、どっちが先に手をついたかで言い争っている。
裁定を求められたワタシは大いに弱り、
「あ…ごめん、どっちが速いか、(全然)見てなかったよ…」
と打ち明けた。
そろそろ、大人になった方がいいのであろうか。
「普通は誰でも帰るものだ!」と、どういうわけか頭から決めてかかって疑わなかったようで、毎年律儀に餅をつき、朝もはよから初日の出を見てきた。
が、よくよく考えてみれば、ワタシ以外の姉たちは海外旅行に行くだの何だので帰っていない年もあるじゃないか。
最近ではその傾向が顕著になり、正月だというのに家族が揃わない。
まあ、それぞれ大人になって家庭を持っているのだから、当たり前なのだが。
姉たちがいないと何が困るって、ヒマなのである。
ヒマを持て余して食っちゃ寝、食っちゃ寝で太る一方なのである。
あれですよ。
正月といえば、家族みんなで“大ゲーム大会”を行うものと、相場が決まっているではないか!(ですよね皆さん?)
花札に百人一首、カブに麻雀に人生ゲーム…。
なのに、メンツが揃わない。
だからとってもヒマなのだ。
この場合、「家族で」ということが非常に大切である。
なぜならば!
友人や親戚相手だと
「勝つまで続ける」
とか、
「負けて大いにキレる」
とか、さすがにそんな子どものような真似はできないからだ。
そう、“大ゲーム大会”の醍醐味は、「いかに敵愾心をむき出しにして闘うか」という点にある。
もちろんそんな真の闘士は、家族の中でも末っ子のワタシだけだったという記憶もまた、あるのだが。
最近では、やっと人が集まったと思って声をかけても、ノッてこなかったりする。
まったく、哀しいことである。
衰退する一方の“大ゲーム大会”…そんな諦観ただようワタシの前に、今年、キラ星のごとく颯爽と現れた少年がいる。
6つになったばかりの甥っ子である!
彼は外国暮らしなのだが、なんと花札と、そして百人一首の札を使って行う「坊主めくり」を知っているというのだ。
この「坊主めくり」、我が家では独特のローカルルールを採用している。
全国共通と思われる基本ルールは、
①男性札が出たらそのまま手札にする
②坊主札が出たら手札を場に返上する
③姫札が出たら場に出ている札を全て手札にできる
というものだが、地方により扱いが異なることが多いのが「天皇札」だ。
カラフルな台座にお座りあそばしている天皇さん、ワタシたちはこの札が出たらどうするかというと、お互いの手札を「奪い合う」のである。
これが、非常にスリリングで楽しい!
めくった札が天皇札だと分かった瞬間、自分の手札を片手で守り、すかさずもう片手で敵の札をさらいにかかる。
判断力と瞬発力が必要とされる高度な技である。
更に興奮をかきたてるのが「おてつき」ルールだ。
間違って誰かの手札を奪ったり、自分の手札を守ったりすると、全ての手札を返上しなければならない。
当然の流れとして、あたかも天皇札をめくったかのように振舞う技巧派も登場する。
巧妙な演技のかけ合いとなる訳である。
そのため、全員が目を皿のようにして、めくる瞬間の山を注視する。
天皇札の中には、なぜか台座の半分が簾らしきもので隠されて見えづらい絵もあるので気を許せない。
そこには、普通の坊主めくりにはない緊張感がヒシヒシと漂っている。
どうやら甥っ子もこのゲームがお気に入りのようで、日本のお友達にもしきりに説明しながら勧めてまわり、用意周到にも持ち歩いていた百人一首で対戦が叶えられ、大いに喜んでいた。
彼らの対戦を見ていて面白かったのが、昔のワタシたちの反応がそっくりそのまま、母から子へと伝えられていたことだ。
その代表は「蝉丸」。
坊主の中でも異例のその容貌、その名前、そして覚えやすい歌(「これやこの…」)により、めくって出ればいつも大騒ぎの大興奮だった彼なのだが、やはり甥っ子も登場するたびに「あっ、セミマルだぁ~いやぁねぇ」と、半分喜んでいる。
そして「うなじ」。
坊主の中に数枚、後ろを向いて生っちろいうなじをさらしている輩がいるのだが、これは非常に蔑まれており、めくってしまった者は「うなじ坊主~」とバカにされるのである。
やはり、同じ反応を示す甥っ子。
試しに、甥っ子とその男友達に姉2と混じって対戦してみた。
姉2は天皇札での奪い合いが昔から得意であったが、その腕は今も衰えていない!
子ども達をよそに、姉妹の戦いの火花が散る。
父親も参加したが、めくる時にいつもズルをする。
ズルなのか不器用なのか判然としないが、めくったカードが他のメンツに全然見えないのだ!
お決まりのように「もう~、ちゃんとめくってよ!」と(主にワタシの)怒声が飛ぶ。
全員に等しく見えるよう、すばやくクルリと山の上で札を返すのが、正しい闘士の姿である。
姉1は長女だからなのか、年々、ゲームに熱くない人になってしまったのだが、この時は珍しく参加。しかしブランクが大きすぎたのか非常に動きが鈍くなっている。
すかさず手札を奪いつくし、更には天皇札をめくったフリをして騙し討ち、見事におてつきをする姉1!爽快すぎる闘いにすっかり夢中になったワタシは、相手にならない子ども達を完全に無視。
気づけば、甥っ子と友達が、どっちが先に手をついたかで言い争っている。
裁定を求められたワタシは大いに弱り、
「あ…ごめん、どっちが速いか、(全然)見てなかったよ…」
と打ち明けた。
そろそろ、大人になった方がいいのであろうか。
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