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鏡。
それはお年頃の女性の必須アイテムだということを、ほとんどの人が疑わないだろう。
ところがワタシ、この鏡が苦手である。
苦手なために、いつでもお化粧直しできるように持ち歩くというような習慣も、ない。
街へ出れば、
電車の中であろうと、
道端であろうと、
食事中であろうと、
仕事中であろうと、
ところかまわず鏡で「自分チェック」をする女性が主流となっている世の中だ。
女性だけでなく、今では男性にさえその傾向が感じられるではないか。
ところがワタシの場合、鏡を見ようと思ったら、公衆トイレへ駆け込むよりほかない。
別に「自分チェック」に批判的な意見を持っている訳ではないのだ。
常に自分をベストな状態に保とうとする前向きな姿勢は、むしろ感心すべきもので、羨ましいとさえ思っている。
電車の揺れにも負けず、上手に化粧直しができる腕前には、心から賞賛の言葉を贈りたいと思う。
ワタシなら、まず鏡を持たないため電車内で自分チェックをすることもできないのだが、
仮に鏡を与えられたとしても、粉やら紅やらでそこら辺を汚してしまうか、
下手をすれば他の乗客の皆さんに迷惑をかける結果となってしまいそうだ。
いや、まず、「鏡に映したい部分を映せる」という技術からして、自信がない。
あの携帯用の小さくカラフルな鏡を自在に操り、
目なら目、鼻なら鼻、口なら口を映しながら、
一方では化粧直しをし、
一方では電車の揺れに耐えるなど、
鼻の穴を膨らませながら涙を流すのと同じくらい、奇抜な芸当だと言わざるを得ない。
さて、この鏡への苦手意識は、いつ頃から形成されたのであろう?
そもそも、「お年頃の女性用のアイテム」という考え方自体が曲者である。
鏡が、「お年頃」専用ではなかった時代・・・あの頃の鏡は、実に輝いていた。
鏡を使った、とても面白い遊びを紹介しよう。
仕掛けは簡単。
場所は屋内がよろしい。
大きめの手鏡を、鏡面を上にして鼻の真下にあてる。
そして、目線を鏡面に向けると、見たこともない景色が足元に広がっているのだ。
今まで歩いていた確かな床が消え去って、変な模様や、木の張り出しや、凸凹がある、
距離感もおかしな複雑な地面を歩く羽目になり、とても危なっかしい。
要するに、鏡に映った天井を足元に見ながら歩くことになるのだ。
これは想像する以上に実際にやってみると、面白さがよく分かる。
特に、電気がぶらさがっている場所や、部屋から部屋へ移動する時なんかは、スリル満点だ。
ご自分の部屋を見回してみれば分かると思うが、実際の敷居は歩きやすい高さになっていても、ドア上部の天井からの距離は意外に長い。
その距離がそのまま、にせの敷居となって足元にせりあがって見えるのである。
慎重にやらないと危ないが、このスタイルで階段を上るというチャレンジも楽しい。
ワタシはこの遊びが大好きで、飽きることなく挑み続けていた。
まるで異次元を冒険しているみたいなワクワクする体験が、手鏡ひとつで可能になる。
皆さんも、やったことがあっただろうか?
最近の瀟洒なマンションやモダンな家となると、天井がすっきり平らで何の模様もなく、それほど興奮する道のりにはならないかもしれないが・・・。
他にも鏡には合わせ鏡や、光を反射させて相手にキョーレツに眩しい思いをさせるなど、楽しいイタズラ方法がある。
マジックでも鏡は基本アイテムだし、万華鏡は美しい幾何学模様に触れる最初のツールとなる。
(つづく)